世界的に見直される緑茶の健康効果

日本国内では今ひとつ人気のない緑茶飲料ですが、世界的には健康効果の高いお茶として非常に注目を受けています。
日本でも「緑茶ダイエット」といった健康目的でお茶が推奨される例も少しずつ増えており、今後ブームになる可能性もあります。

まず緑茶がなぜ健康によいかと言われているかというと、それは内部に含まれている「カテキン」の効果です。
「カテキン」は数多くあるお茶の中でも緑茶にのみ含まれているもので、強い抗酸化作用と脂肪燃焼効果があります。

実はこのカテキンの健康効果が注目されるようになったのはほんの10年ほど前からで、それまでは日本においてすら緑茶がなぜ健康によいのかという研究はそれほど熱心にはされて来なかったのです。

国内にはたくさんのお茶の名産地がありますが、良質な茶葉からはより多くのポリフェノールが抽出されますので、食前食後にお茶を一杯飲むだけで、サプリメントでビタミンEやビタミンCを飲んだのと同じくらいの効果を得られます。

またカテキンは強い殺菌作用があることでもよく知られており、お茶を口に含むことで口内の雑菌の繁殖を防ぎ口臭予防に役立ちます。

日常的に緑茶を飲んでいる人は心疾患や肝疾患に罹患する割合が低いという研究も出されているので、できるだけ継続的によいお茶を飲む習慣をつけていきたいところです。

お茶漬けにするとさらにカテキン効果がUP

そのまま飲んでも美味しい緑茶ですが、お茶漬けとしてご飯と一緒に食べることで、よりカテキンの効果を高めることができると言われています。

というのもご飯にお茶を混ぜることにより、緑茶成分の一つEGCGが米のタンパク質と結合し、消化器の中に入った時に吸収されやすいEGCという成分に変化するからです。

なぜお米とお茶でなくてはいけないかというと、他のタンパク質に緑茶を混ぜてもこの反応が起こらないためです。
詳細はまだ完全に解明されたわけではないのですが、ともあれ白米と緑茶は非常によい食べ合わせであるということは確かです。

ポイントとしてはできるだけ熱めに緑茶を入れるようにするということで、抹茶にお湯を混ぜるよりも茶葉から抽出をしたほうがよりよいということがわかっています。

ただ注意をしたいのが緑茶には非常に高いカフェインも含有されており、熱い湯を使って抽出をするとさらにカフェイン量が増大してしまうということです。

そのためカフェインに弱い子供や高齢者、妊婦さんはあまりたくさんの量を取りすぎないようにした方がよいでしょう。

カテキンは殺菌作用があることから風邪を引いたときの病人食としても使用されますが、熱い緑茶のお茶漬けは安眠を妨げてしまうので逆効果になってしまう可能性があります。