柔道整復師の仕事内容

柔道整復師は別名「ほねつぎ」と言われる仕事です。
町中でもよく見かける「接骨院」などで勤務をしているのが柔道整復師で、骨折や脱臼、打撲、捻挫、挫傷といったようなケガで体のバランスが崩れてしまった人に対し、体の状態をもとに戻すための施術を行っていくことになります。
もともとは柔道の選手が試合や練習で骨折や脱臼をしたときに応急処置として対処をしていたことが資格のルーツとなっており、現在もスポーツ医学として多くの人が資格を取得しています。

資格は国家資格として扱われており、専門の課程を修了することが条件です。
接骨をしていくためには、骨についてだけでなく人の関節や筋、腱、靭帯といった部分についても精通していなければなりませんので、医療に関してかなり専門的な知識を学習していくことになります。

通常骨折治療というと外科医による手術が行われますが、柔道整復師の場合は「非観血的整復術」という出血を伴わない整復や固定をするというところが大きな特徴になっています。
柔道整復師が担当するのは「整復法」「固定法」「後療法」という3つの方法で、資格を取得する時にもこの3つを重点的に学習していくことになるでしょう。

柔道整復師になるには

柔道整復師は国家資格であることから、資格取得のためにはまず専門課程のある学校に進学することが必須となります。
専門学校は文部科学大臣指定もしくは厚生労働大臣指定の養成所となっているので、入学前に卒業時に受験資格が得られるか調べておく必要があるでしょう。

専門課程は3~4年となっており、解剖学や生理学、運動学といった複数の科目を修了することになります。
卒業年度に合わせて国家試験を受験することになっていますが、合格率は約75%ですので、きちんと学習をしていれば合格をすることはそれほど難しくありません。

資格試験については詳しくは公益社団法人全国柔道整復学校協会の管轄となっているので、そちらに問い合わせをしてみるとよいでしょう。

柔道整復師の仕事の今後の展望

柔道整復師の起源は戦国時代にまで遡るとされており、日本で伝統的に伝えられてきた民間療法の一つです。
そのため外科医療と異なるアプローチで治療をすることができるとして、できるだけ早く回復をしたいアスリートなどには多く利用をされています。

スポーツにはケガがつきものであることから、スポーツトレーナーとしての需要も高く、全国のアスレチック・ジムに勤務をする人もいます。
プロスポーツのスタッフとしても優秀な柔道整復師は高い人気となっているので、そちらで就職を目指したいという人にもおすすめの資格と言えるでしょう。

近年では機能訓練指導員やケアマネージャーとして、高齢者・障害者のための施術の現場でも求人されています。